【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第61回)
宿に着く(六時三十五分)走行距離130キロ丁度。白浜の海がすぐそこに見える静かな宿。シャワーを浴び、すつきりする。旅の疲れも大分とれる。一休みした後、夕食を食べに出る。何か名物、名産品の店でもあれば、と少し歩く。めぼしい店なし。これ以上店を調べ、探す気力なし。結局、戻って、宿の目の前の食堂に入る。客誰もをらず。一人でゆつくりと極普通の晩飯を食べる。美味い。空腹のゆゑか・・・

まだ寝るには早い。海岸へ花火を見に行く。いつものことながら、美しい。儚(はかな)い。若者と家族連れが大勢ゐる。楽しさうだ。一人砂浜に腰を下ろし、物思ひに耽る。「今日の旅は本当によかつた!明日はいよいよ帰るのか・・・それにしても、思ひ出の多い、すばらしい旅だつた!長かつたやうな、短かったやうな・・・」何か不思議な気分なり。自分が今かうしてここにゐることのえも言はれぬ不思議さ・・・物思ひは尽きない・・・

宿に戻る。AとIから、相次いで電話あり。旅のあらましを語る。何の遠慮もない楽しい会話が次々と・・・友達とは本当に有り難いものだ!

父に電話す。今日の旅を簡単に報告す。やはり心配してゐた。幾つになっても親は親、子は子。親もまた本当に有り難いものだ!

家族全員にメールを送る。家族を思ひ出すだけで心が落ち着く。自然と和む。本当に有り難い!「他者との強い絆、繋がりの中で生きてゐる自分、生かされてゐる自分」といふことをつくづくと考へる。思ひ知らされる。これも旅の功徳か・・・既に十時過ぎ。

大きなみかんを食べる。腸に染み渡るやうな美味さ!流石はみかんの名産地和歌山!

明日の予定を立てる。地図で確認する。明日は途中では適宜休憩をとるだけにしてどこにも寄らず、できるだけ早く敦賀に着くやうにしよう。そこで時間があつたら、その時間に応じてどこかへ行くか、どこへも行かぬか、改めて考へることにしよう。とにもかくにも、敦賀に行き、フェリー乗り場と乗船手続きの確認をすることが先決だ。それさへやつておけば、後はどうにでもなる。敦賀での時間の余裕に応じて、明日の行動を決めればいい。

就寝十一時。間もなく眠りに就く。流石に疲れをるが如し。