囲炉裏端から

主として趣味に関わる様々な話題を、折に触れてエッセイや紀行文の形で自由に書いてゆこうと思っています。過去に書いた文章も適宜載せてゆきたいと考えています。

2016年06月

 一昨日「酒井芳元 水彩画展」を見に行って来ました。素晴らしい個展でした。北海道の雄大な景色、小樽の風情溢れる街並みと運河のある風景、京都の寺や琵琶湖周辺の爽やかな風景、チェコやイタリア、フランスのエキゾティックな建物と街並み、さうして彩り豊かな数々の花達・・・
 一点一点の作品がそれぞれの対象に寄せる愛情に彩られ、それぞれに独特の詩情が溢れ、絵を見る喜びに浸ることができました。それほど作品の数は多くありませんが、非常に質の高い、油絵とはまた違った水彩画の魅力に溢れてゐます。
 水彩画のブログでアクセス数が日本一だといふのも頷けます。会場は札幌大通り美術館、会期は七月三日までです。是非見に行かれることをお勧めします。

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第4回) 
 
「第二日。七月十五日(月)曇り、風強し。後、はれ、青空」

十時半、むつ市着。二七九号線を日本海へ向かって走る。四、七、一〇一号線をひた走り、野辺地、青森(一七〇キロ、給油)を抜けて大釈迦西、五所川原へ。

   
一時四十五分、五所川原着。ここまでおよそ二〇〇キロ。流石に腹が減る。適当な食堂中々見つからず。田舎道でやうやく見つかる。昼食、「田舎の何とか定食」を食べる。休憩。 地図で「日本一の大銀杏」の記事見つける。「これしかない!」逸る気持ちを抑えてひた走る。「こんな所にこんな木が・・・」巨樹巨木マニアにはたまらぬ展開なり。

 

   三時三十三分~四時二十分、青森県北金ヶ沢(きたかねがさわ)「垂乳根の銀杏」(日本一の大銀杏)。ここまでおよそ二四三キロ。遠くから見るとわからない。一歩の木が恰も森のやうに生ひ茂ってゐる。思はず「どこにあるんだ」と探してしまふ。それほどに大きい。信じられぬほどに巨大だ。圧倒され、ただ立ち尽くすのみ。自然は偉大だ!近くに住んでゐるといふお祖父さんと孫が遊んでゐる。話す。秋の黄葉は本当に綺麗だとのこと。さもありなむ。是非見たい!「坊やもしょっちゅうここへ来るのかい」「うん」と小さく頷くのみ。口数の少ない、大人しくかはいらしいお孫さんと記念写真を撮る。この大銀杏に見守られてすくすくと真っ直ぐに育つに違ひない。最後にもう一度この神の木を仰ぎ見て今回の旅の無事を祈る。    


      
神々し言葉を失ひたたずみぬ

    手を合はせ頭を垂れて祈るのみ 

    言葉を失ひただただ見あぐるのみ周りを歩くのみ

    いのちなり千年のいのちなりけり神銀杏


名残惜しい気持ちを抱いたまま、日本海を右手に見ながら南下する。そろそろ今日の宿を決めねばなるまい。目の悪い自分にとつて夜間走行は危険だ。

 先週の金曜日24日に、ヴェルディの「リゴレット」(ダイジェスト版)を聴きに行って来ました。簡素な舞台とピアノ一台の伴奏によるコンサートオペラ形式の演奏会でしたが、改めて「人間の声のすばらしさ」に感銘を受けました。
 第一部の「リゴレット」に引き続いて、第二部として「オペラ、オペレッタなどの曲」と題して11曲、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ロッシーニ、ドニゼッティ、J・シュトラウスその他の名曲をたっぷりと聴かせてもらひました。
 いつもは殆どLPとCDによつて器楽曲ばかり聴いてゐますので、「生の声、生の音楽」によつて、新鮮な感動に浸ることができました。やはり「生の音楽」はいいものです!
 昨年の「スロヴァキア国立オペラ2015」はモーツァルトの「魔笛」でしたが、これまたすばらしいコンサートでした。来年はロッシーニの「セヴィリアの理髪師」を予定してゐるとのこと、楽しみでなりません。この 「スロヴァキア国立オペラ」といふすばらしい企画がいつまでも続くことを願ってやみません。

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第3回) 

 
「第二日。七月十五日(月)曇り、風強し。後、はれ、青空」

 

五時過ぎ 起床。朝の行、読書。生憎の曇り空なれど「何時間も走るんだから、そのうちに晴れるだろう」強気なり。「いよいよ本州ツーリングだ!」いやが上にも胸躍り心弾む。


六時四十五分、「かもめ」出発。先づは、本州最北端を目指す。


六時五十分、 本州最北端大間崎に着く。曇りゆゑ北海道は見えず。残念なり。

   
   最北端霧立ちこめてゑぞ見えず

 
十分ほどで出発。津軽路を二七九号線から四号線に入り、次の目的地恐山を目指す。


八時二十分、むつ市大畑町薬研(やげん)着。一休み。日が照り始める。太陽が懐かしい。

  
  杉の大木が東北で太陽が見え始め


八時四十七分、恐山着。どんどん明るくなる。いよいよ棟方志功さんの心の故郷へ近づく。

 
 ここにもうぐひすが 青空も美しく

 宇曾利山湖の美しさに旅の疲れも忘れ


九時七分~十時三分、恐山霊場。はれ、青空。暑い。一種異様な雰囲気あり。


     宇曾利山湖畔

  
 茫然として見つめるのみ仏の湖極楽の色

 

還暦記念ツーリング   本州・四国十三日間の旅 


【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(連載第2回) 

  十八時二十五分  民宿かもめ到着。客は一人だけ。簡単な手続きとオーナーからの説明。荷物を部屋に置いてから夕食を食べに出かける。宿で教へられた店を探すが見つからず。


  そのうちに、太陽が沈み始める。美しい!暫く眺める。見とれる。できるだけ眺めのいいところでみようとして、海に近づく。すばらしく眺めのいい浜あり。割石崎と言ふ。その浜に立って日没を待つ。日没七時七分。ふと見ると頭に日本手拭ひを巻いた、如何にも漁師と言ふ感じの老人が近づいてくる。にこやかに「どっから来たんだい」と。「北海道です」本物の鮪漁師、大間の鮪漁師なり。暫く話す。心がほのぼのと温かくなる。「気を付けて行きや」「はい。ありがとうございます」大分若造と思はれたらしいが、さう年は違はないかもしれない。

  
      神々しき夕日に祈る 本州最北端

   ここにもよき人が真っ直ぐな人が
 

  次第に暗くなってくる。早く店を探さねば。また迷ふ。笑ふしかない。大分遠くまで行って暗い道を街へと戻る。もう閉まってる店が多い。やうやく、食堂が見つかる。多分教えられた店ではない。まあ、いいだらう。「何とか鮪定食」を食べる(七時半~八時頃)。流石は鮪の本場大間。うまい!満ち足りた気持ちで宿に戻る(八時過ぎ)。走行距離二七七、一キロ。
 

  一休みした後、尺八を吹く。「調子」なり。一日たりとも修行を怠ってはならぬ。

地図を見ながら、明日のおほよその計画を立てる。いよいよ本州四国大ツーリングの始まりだ!一人興奮する。ゆったりと本を読む。十時半頃、就寝。

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