囲炉裏端から

主として趣味に関わる様々な話題を、折に触れてエッセイや紀行文の形で自由に書いてゆこうと思っています。過去に書いた文章も適宜載せてゆきたいと考えています。

2016年08月

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第16回)

途中から雨次第に激しくなる。終に土砂降り。堪らず雨宿り。左折して広い駐車場のやうな広場へ。高い塔のやうなものが見える。コンクリート製造工場か。事務所らしき建物に入り、案内を乞ふ。「すみません。バイクなもんで、雨がやむか小降りになるまで雨宿りさせてもらへませんか」「ああ、いいですよ。どうぞ」親切な人なり。「ありがたうございます。助かります。」十分ほどで少し小降りになる。灰色の雲が厚い。これ以上待っても完全にやむことはあるまい。最悪の土砂降りは過ぎたやうだ。思ひ切って出発することとす。「ありがたうございました。ほんと助かりました」「いいえ。まだゐてもいいんですよ」「ありがたうございます。でも、これ以上待っても完全にやむことはないやうですから・・・」「さうですか。お気を付けて」「はい。本当にありがたうございました。」。小降りの雨の中、慎重にバイクを走らせる。「こりゃ今日も泊めてもらはにゃならんな」

娘の家に着いたのは、それから丁度一時間ほど後(五時頃)。走行距離は七十三キロほど。荷物を下ろし娘の家に入る。一休み。娘に連絡しようとして、携帯の電池が少なくなつてゐることに気づく。而も充電器を忘れて来たとは・・・これから旅はまだまだ長い。買ふことにする。確か娘が信濃川方面に大きな魅せがあると言ってゐた。幸ひ雨は小ぶり、バイクで店を探す。途中二三人の人に尋ね、何とか無事に携帯販売店に着く。充電器を買って帰る。流石に寒い。体が冷えてゐる。シャワーに入る。生き返つたやうな心地なり。 

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第15回)

五合庵 (二時~二時半過ぎ) 霧雨、時折雨、時折やむ。人誰もをらず、我一人のみ。

    雨やまずけふの一日を如何にせむ

    雨の日風の日雪の日良寛さんは如何にして 

    人一人暮らせるほどの広さかな

    良寛さまならどうしたらう良寛さまならどう言つたらう

    雪つもる冬の一日は如何なりけむ

五合庵の板敷きの部屋に入り、訪問帖に記帳す。誰も人のをらぬを幸ひ暫く一人で坐る。感無量。生涯忘れ得ぬ思ひ出なり。雨に感謝す。

時折雨降る。猶も名残惜しけれど五合庵に別れを告げる。「良寛さま、またいつか必ず来ますよ」五合庵に語りかける。駐車場に戻り、バイクを拭く。大分雨に濡れてゐる。「帰りも頼むぞ」エンジンをかけ走り出す。相変はらずの雨模様なれど心ゆたかに満ち足りて・・・

 

(付記) この日、五合庵近くの吊り橋を渡りたれど、不覚にも五合庵訪問の前なのか後なのか、記録なし。記憶なし。景色の記憶はありたり。

 遠くに霞む森の木々と山々と深山幽谷の如く 

 今年も毎年恒例のPMF(Pacific Music Festival)が先月から今月にかけて開催されました。今年は、今月七日、札幌芸術の森・野外ステージでの「ピクニックコンサート」のみ聴きに行って来ました。久し振りで生のクラシック音楽を堪能しました!
 途中何回かの休憩を挟みながら、真夏の炎天下、12:00から18:30までの超長時間コンサート。曲の切れ目の出入り自由とは言ひながら、中々の長丁場、正直体力勝負といふ面もありました。11:00開場のところ、今年は友人に誘はれて10:00頃から並びましたが、すでに二十人くらゐ熱心なファンが並んでゐました。 この日の札幌は快晴。木陰にゐなければ具合が悪くなるほどの暑さでした。
 第一部は室内楽と声楽の抜粋とオペラアリア集。モーツァルト、ベートーヴェン、ドヴォルザーク、シューベルト ・・・本当に寛いだ雰囲気での楽しいひと時でした。
  午後からは、いよいよPMF芸術監督ゲルギエフの登場。先づは恒例のPMF賛歌の大合唱。ゲルギエフ指揮PMFオーケストラの伴奏によつて、大谷大学音楽学科合唱団と聴衆とが一体となつて歌ひ上げるといふ贅沢極まりないひと時!「札幌に住んでゐて本当によかつた!」さうしみじみと思ひました。
 長い休憩の後、待望の ゲルギエフ指揮PMFオーケストラコンサート。メンデルスゾーン「交響曲第4番イタリア」、ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、ショスタコーヴィチ「交響曲第8番」といふ豪華プログラム。
 メンデルスゾーンでは初めやや硬さがあつたやうにも思ひましたが、次第にそれもなくなり、最後は華やかなエンディングでした。ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」はカヴァコスの独奏、オーケストラともどもしつとりとしたいい演奏でした。圧巻はショスタコーヴィチ「交響曲第8番」。初めて生演奏を聴きましたが、この演奏を聴いて改めてこの曲のすばらしさを再認識しました。特に第一楽章はこの日の白眉でした。長さを感じさせない密度の濃い名演でした。やはり音楽は生がいい!さう痛感しました。
 ふと気が付けば、早6時半。膝のあたりが日焼けしてゐてピリピリと痛みが伝はって来ましたが、そんなことをすつかり忘れさせるゲルギエフとPMFオーケストラの熱演でした!友人と「ほんとよかつたねえ!」と言ひながら、心から満足して家路につきました。

  

 「しまつた!またやつちまつたか・・・」今日こそ、今回こそ「間抜けな自分」を返上して、気持ちよくツーリングを楽しまうと思ってゐたのに早くも最初から・・・落ち込んでゐる暇はない。すぐメールをくれたツーリング仲間に電話する。「どうしました?」「すみません。集合場所を間違へてしまひました」自分だけがガラケーで残り三人はスマホ、すぐにこちらの位置を確認して道を指示してくれる。
 集合地の当別は何度も行ったことがあり、教へてくれた道では却って遠回りになると思はれたので、思ひ切っていつも走ってゐる道を行くこととす。十五分ほどで当別に入る。「さて 適当なところでバイクを停めて」と思ってゐると、右手のコンビニに三台のバイク。「やつたあ!正解だつた!」半ば偶然にも、そこにツーリング仲間三人がゐた。「すみません。完全に道を勘違ひしてゐて・・・」生憎の小雨がぱらつく空模様。余り余裕はないといふことで、レインウエアに着替へてすぐに出発する。
 次第に雨脚が強くなる。二重に気持ちが重くなる。幸ひ時間のロスが最小限だつたことが救ひである。「きつと天気もよくなるだらう」と自らを励ます。
 
  

今月1日から3日まで、バイク仲間三人と礼文島ツーリングに行って来ました。
初めての礼文島でのツーリング、最高の旅でした!
以前一度だけ仕事で行ったことはありましたが、きちんと見て回ったのは初めて。
予想以上にすばらしい本土最北端の島、見応えのある雄大な自然に感動の連続でした。
50歳から65歳までの通称「じーじーライダース」の「弥次喜多道中」を何回かに分けて報告します。

8月1日(月)小雨後曇り(札幌~稚内~礼文島)

7時集合予定。集合場所に5分位前に着く。「よかった。何とか間に合った。」仲間を待つ。7時丁度、メール来る。「3人到着。待ってます」「えっ?どこ?」あたりを見回す。誰もゐない。一台のバイクも見えない。「そんな馬鹿な!?」・・・「まさか、場所を間違へたのか?」

慌てて「旅行計画書」を見る。仲間の一人が作ったかなり本格的なもの。「えっ!?」一瞬、頭が白くなる。よく見れば「集合7時:石狩当別、セブンイレブン某店」とあり。今ゐるのは「石狩市、セイコーマート某店」・・・「ああ、またやっちまった!今回こそ完璧だと思ったのに・・・」パソコンに送ってもらつたデータを印刷したのだが、どうしてもサイズを大きくできず、「まあ、何とか読めるし、持ち運びには却って小さい方がいいか。」と思って手帳に挟んでおいたのが間違いの元。まさしく「後悔先に立たず」である。波乱の幕開けである。

 

 

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