囲炉裏端から

主として趣味に関わる様々な話題を、折に触れてエッセイや紀行文の形で自由に書いてゆこうと思っています。過去に書いた文章も適宜載せてゆきたいと考えています。

2016年09月

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第19回)
 
「棟方志功の世界」(今泉記念館アートステーション 常設展示) 

十時七分~十一時二十五分

(はや)る心を抑へ会場へと急ぐ。「何てついてるんだ!こんな所でまさか志功とつつあんの板画が見られるとは!信じられないやうな幸運だ!」会場には誰もゐない。受付で入場料を払ふ。親切な受付嬢が荷物をお預かりいたしませうかと聞いてくる。預ける。

 

 階段を上がるのももどかしく駆け上がるやうに会場へ。と、目の前にドーンと志功とつつあんの巨大な写真!「おお、とつつあん!」思はず叫ぶ、呼びかける。

おお、とつつあん!思はず叫び写真に呼びかけ

 先づ半分ほどの作品を見る。「ああ、これだ!これが棟方志功だ!」特に気になった幾つかの作品をじつくりと見る。二三人の来場者とすれ違った後は、もう誰も来ない。贅沢極まりない「貸し切り 棟方志功展」!

「彫る 棟方志功の世界」(短編記録映画)見る。絶えず何事かを呟きながら、時には鼻唄を歌ひがら、もの凄い速さで板を彫って行く棟方志功・・・恰もデモンに取り憑かれたかのやうな凄まじさに圧倒される。

   昨日、一か月ぶりでクラシック音楽の生演奏を聴きに行って来ました。清水聡子さんといふピアニストの「東欧音楽の夕べ」とでも言ふべきすばらしいコンサートでした! バルトーク、コダーイ、リストの比較的小さな曲を合せて五曲。せいぜい30人くらゐしか入らない小さなアトリエを会場とした、本当にアットホームで暖かな雰囲気のコンサートで、質の高いピアノ演奏を堪能しました。一緒に行った家内も感激してゐました。
   しかも、会場には酒井芳元さんといふ水彩画家の東欧をモチーフとしたすばらしい水彩画が飾られてをり、東欧の音楽と風景画とが何とも言へぬハーモニーを奏でてゐました。幸福な気分に浸って暫し時を忘れてしまひました。
  コンサートの後には、地下のアトリエで更に酒井画伯の水彩画を鑑賞し、心地よい余韻に浸りました。また、酒井さんや清水さんとお話もでき、お二人の飾らぬ暖かなお人柄に も感銘をうけました。普段は、主にLPレコードでクラシック音楽を聴いてゐるのですが、清水さんの気さくなお話しぶりについつられて、あつかましくも「いつかバルトークのミクロコスモスを聴かせてください」とリクエストまでしてしまひました。 
 バルトークは「オーケストラ協奏曲」、「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」、「ヴァイオリン協奏曲第二番」、 「弦楽四重奏曲」などしか聴いたことがありませんでしたが、今日の「三つのチーク地方の民謡」は小品ながらとても新鮮で抒情性豊かなすばらしい曲でした!間近で聴くピアノの響きと演奏のすばらしさは言ふまでもありません!
 リストの「ため息」も初めて生で聴いて新たな名曲を発見をしたやうな気がしました。次回は「ロ短調ソナタ」を是非聴かせてください!
 こんなすばらしい時間をお贈りくださったお二人と、陰でこの企画の実現に尽力して下さったスタッフの方々に改めてお礼を申し上げます。 
  

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第18回)

「第五日。七月十八日(木 )曇りのちはれ、青空、小雨」 

起床五時半。朝の行。読書ゆつたりと。やはり何と言っても良寛さん、心が洗はれる。

娘、めざむ(六時)。少しく話す。身支度を終へた後、仕事に出かける(七時十五分)

娘の家を出発(七時四十五分)。曇りなれど心はれやかに弾みをる。

 

  一路東京に向けて十七号線をひた走る。南下する。五十キロくらゐ走った所で給油し、一休み。暫く世間話。「北海道から来たんです」と言ふと驚きをる。缶コーヒーを一本くれる。「どうぞ気を付けて行って下さい」「ありがたうございます」旅の情けが身に沁みる。空が明るくなつて来た。青空が見えて来た。いやが上にも心弾む。思はず「ようし、ようし!いいぞお!」と叫ぶ。

 

九時半、道の駅南魚沼到着。だだつ広い駐車場とゆつたりとした休憩室。さうして、その後ろには何やら大きな建物が・・・「まあ、一休みしてから行ってみよう」のんびりと飲み物を飲みながら休む。平日のせゐか人も少ない。三十分ほど休んで、外に出る。「さて、一応この辺りの地理を確認しておくか。近くに何かいい所はないか・・・」何気なく案内板を見る。何と「棟方志功展」のポスターあり!「おお!どこだ!どこでやつてるんだ」よくよく説明を読むと、何と先ほど見たあの大きな建物が会場なのだつた!  

【還暦記念ツーリング。本州・四国の旅】(第17回)
にメールを送る(七時半頃)。八時頃返事来る。「好きな時に私の家に帰っていいよ。私は九時頃家に着くかな。」「ご飯は、また二人で食べてもいいし、父さんが用意してくれるなら何か家で食べてもいいよ(笑い)」「少し高いけど」といふことで、釜飯の出前をしてくれる店の紹介も。

後、二度メールを。途中、実家に電話す(八時頃)例によつて、「心配してたよ。気を付けて」と言うやうなことを。

  「調子」吹く。夕食(記録なし。記憶なし。)。夕べの行。心が落ち着く。

娘、帰り来たる(九時過ぎ)。多分買って来た弁当で夕食を。二人で様々なこと語り合ふ。

娘の仕事のこと、五合庵訪問の感動、などなど、話尽きず。互いの明日を考へ切り上げる。娘は楽しさうなれど、中々大変なこともあるやうなり。少しくアドヴァイスも。

就寝、十一時半。

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